2022.04.04

積算精度

投稿者【投稿者】RORO

公共工事の積算、今とひと昔前とでは違っています

私が業界に入った頃は公共土木積算を手計算でやるのが一般的で、積算システムを持っている会社は少なかったのですが、徐々に導入する会社が増えていき、遂に在籍していた会社も導入し私も使えるようになりました。

積算システム導入前、年度初めがとにかく大変で黄本(積算基準書)緑本(機械損料表)物価本を見ながら手計算で良く使う歩掛表を作成もしくは修正し、一覧表にまとめていました。
また本気で落札をしに行く案件が出た時は、作成しておいた歩掛だけでは足らないため、黄本・緑本・物価本・業者から集めた資材単価表を見ながら電卓片手に、夜な夜な積算をするというのが日常茶飯事の時代です。
そんな苦労時代から少しして使い始めた積算システム、年度初めの過酷な作業が無くなり本当に助けられました。
それでも当時の積算システムには入っていない歩掛も沢山ありましたので、積算に必要な書籍と電卓は欠かせませんでしたが…。

積算システムに求められていること

昔は落札するに当り「いかに上限一杯で落札するか」が大事で、そのために「役所の積算単価をいかに把握できるか」が重要でした。
役所が採用している積算単価がどれだけ入っているかが、積算システムに求められる事でしたね。

今は積算精度を高め、正確な予定価格と最低制限価格を算出する事が求められています。

役所単価だけではなく、経費条件・経費控除・歩掛の端数処理の考え方など発注者毎のルールを把握し、積算ノウハウを掴む事も積算システムを選ぶ上で重要になっています。

時代が変わり求められること

当時、使っていた積算メーカーに対し操作についての質問はしましたが「単価」「歩掛」「経費」など積算に関する質問はしなかったですね。
聞いても「システムに無ければありません」「操作以外の事は分かりかねます」で終わってしまい、結局自分で調べることが常だったからです。

時代が変わり積算メーカーの一員となった今では、当時私が苦労していた経験をもとに、基準書の内容や歩掛・経費などについては勿論、地域の発注者毎の積算ノウハウをお答えできるように心掛けています。

私自身もですが、積算システムも時代が変わったと思う今日この頃です。

一覧に戻る