2022.01.27

ISO審査立会にて3

投稿者S.NOZAKI

ISOのコンサルを始めて20数年が経ちますが・・・。

まだ、先輩に指導を受けながらコンサル業務を行っている時期にお会いした審査員で印象深い方がいらっしゃいます。

当時は「この運用の証拠としての記録は?」更に「その記録の根拠となる記録は?」と規格もそうなのですが、書類を作る作業がかなりの負荷になっていた時代でした。

私たちコンサルも「審査に通っていただかなければ!!」
「指摘を受けないように!!」と、いろいろと気を付けながらご指導していましたが、その為にやはり沢山の書類作成をお願いしていた時代です。

ISO審査で意識するべき視点

そんな中、当時の審査員のなかでは珍しく、「実務として必要ですか?(会社として必要な運用? 書類?)」を意識して審査して下さっていた方がいらっしゃいました。

今でこそヒヤリング審査が主流になっていますが、些細なことには拘らず、ISOという仕組みをどれだけ会社に役立たせることが出来るかという視点で審査されていました。会社の規模・レベルに合わせて下さり、認証時には指導も含めた発言も多く、その後の維持(サーベイランス)審査、再認証審査時には徐々に審査での要求を上げていき、運用レベルを上げていけるような審査をされていました。

その方と一度、飲食をする機会があり、コンサル初級者の私が「審査される時にはどのような事を意識されていますか?」と質問した所、「ISOをうまく利用して欲しい。ISOを利用して会社のレベルを上げて欲しい」と仰られていたことを思い出します。

ISOをうまく利用する

最近、認証の目的を「総合評価や経営審査の加点目的」ということをよくお聞きしますが、確かに、当たり前に実務として行っていて「なぜ書類を作らなければならないの?」といった運用もあるかもしれませんが、「会社としての意識・方向性を統一出来る」「社内教育に役立てる」といった内容もあるかと思います。

全部の運用でなくても良いと思います。少しでも(一部の運用だけでも)「ISOをうまく利用する」といった意識でISOに取り組まれるのも企業様にメリットが出てくるかと思います。

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